【バイツ】5匹のアリが、食べものをひろいながら巣に帰ります。ブドウ、リンゴ、パン、チーズ、そしてピーマン。それに、チョコレートにワイン。さあ、どのアリをどう進めましょう?

8歳~・2人でも遊べる

基本情報

タイトルバイツ(日本語版)
原題タイトル Bites
メーカーSUNNYBIRD
デザイナーブリギッテ・ディット(Brigitte Ditt)他
アートワークフィリップ・ガヴリル(Filip Gavril)他
プレイ人数2~5人
対象年齢12歳~
プレイ時間20分~
発売年2020年
入手法Amazon・楽天・駿河屋など:○(2024年現在)
フリマアプリ:○
販売価格3,000円~4,950円(定価4,950円)(2024年現在)

どんなゲーム?

ジャンル:セットコレクション、すごろく系

5匹のアリが、食べものをひろいながら巣に帰ります。前のものにするか、うしろのものにするか選べます。食べものは、ブドウ、リンゴ、パン、チーズ、そしてピーマンの5種類。チョコレートは2回連続で食べものを手に入れることができたり、ワインは持っている食べものの種類=得点になったり、アリのゴールする順番で食べものの価値が決まったりします。さあ、どのアリをどう進めましょう?

長い道のように見えるかもしれませんが、アリたちはガンガン進んでいきますよ。他のプレイヤーが動かしているあいだは、動向をみながらシンキングタイム。ゲームのテンポはかなり良いです。

ルール概要

【準備】

・食べものトークンを適当に一列に並べていきます。スタートにはアリたちを、ゴールにはアリ塚を置きます。アリ塚の横には、食べものを1つずつ積んで置きます。

・今回の遊び方のルールを決めます。4つのカテゴリーがあり、それぞれカードを選択し、ルールの共有をします。

ルールの例です。他にもたくさん設定があるので、ルールを少しずつ変えて新鮮な気持ちで遊ぶことができます。

【遊び方】

①好きなアリを1つえらび、うごかします。赤いアリはリンゴ、黄色いアリはチーズ、緑のアリはピーマンといったふうに、道の先にある食べものの上に移動します。その前かうしろの食べものがゲットできます(他のアリが前後にいるときには、その1つ前・うしろが選択肢になります)。1つ手に入れたら、次の人の番です。

チョコレートを使う!むらさきアリを連続2回うごかすことにする!

赤アリが前にいるから、その前の「りんご」か、うしろの「チーズ」をゲットできる。「りんご」をがぶり。

さらにチョコレート効果でさらに進むよ!「ワイン」「ぶどう」どっちにするかな?

よし決めた。「ワイン」ゲット!やったー!これでチーズを手にいれたら最高じゃん!

②先にその色の食べものが無かったらアリ塚にゴールです。ゴールさせた人は、積んである食べものトークンを上から1つもらえます。

③すべてのアリがアリ塚にたどりついたら、終了です。
  ・(手に入れた食べものごとの点数×個数)+(ワインのルールによる加算)

おもしろポイント

・見た目がいい!ちょっとかじられている食べものがずらり。二重の厚紙でしっかりとした作りです。立体的なアリ塚までつづく道を、カラフルなアリコマが進んでいきます。私たちは、眼でも楽しんでいるんでしょうね。ボードゲームをしているというワクワク感を味わえます。

・自分の集めたい食べものをそのつど考えます。たとえば、リンゴを5つ取って、4点にゴールしたら20点。集中作戦もアリでしょう。逆にまんべんなく取る作戦もアリかもしれません。ほかの人の手に入れたものを見てジャマする作戦もアリでしょう。ほかの人にいいものを取らせないように、次をよく見ることも大事です。もちろんほかの人も見ているのです。自分のコマを動かすふつうのすごろくと違って、からみが生まれるのがおもしろいところです。

ゲーム終了も近い場面です。写真だと、みどりアリをゴールさせたら、同時にピーマン=3点が手に入ります。2、3点の攻防になることも多いから、動かすならみどりアリ?アリはピーマン食べるんかね?!

おすすめ度 78点/100点

盛りあがり:8・5匹のアリのどれをうごかすか、前をとるかうしろをとるか、選択肢がつねに10もアリます。やることは1つのアリをうごかすだけでシンプルですが、考えどころがアリます。ほかの人がどれをうごかすか、どれを手に入れるかによって、作戦も変わっていきます。ほかの人がやっているあいだも、ボーッとしている場合ではないのです!
ドキドキ感:7・自分が何をねらっているかは秘めておく方が賢明ですね。しゃべったら当然、邪魔されてしまいます。とくにどのアリをどの順位でゴールさせるかは、ことのほか重要です。先まで見通して、うまくやれるでしょうか?
ルールのわかりやすさ:8・最初は複数のルールを頭に入れるのにちょっと戸惑うかもしれません。分かっている人が一人いれば大丈夫です。
・ルールの組み合わせを最初にします。いろいろなルールで遊べて、作戦も変わっていくので、何度も新鮮な感覚で遊べるのがこのゲームの特徴です。ルールの把握と共有のステップをクリアできれば、長く楽しめると思います。
またやろうねで終わる:9・立体的なコンポーネントによって、目で楽しむことができます。食べものまで分厚い二層構造です。アリの木駒は大きめで存在感がアリます。アリ塚の上に登らせたくなるのです。ふしぎと満足感がアリます。
運と実力のバランス:7・緻密に計算をすれば、どうすれば勝てるか、勝ち筋が見えてくることでしょう。でも、ほかの人が予想外のうごかし方をしてくることもしばしば。運要素はないのですが、思惑がからんで計算通りにいかないところがアリです。(対象年齢〔12歳以上〕のメンバーで遊ぶなら10)
その他(マイナス点など):    ・2セット用意すると、専用ルール(ダブルバイツ)で遊ぶことができます。
・考えずに好きなものを取っても、それっぽく遊べます。ただし、実力差が出ます。

我が家の独自ルールの例

・「横取りはアリじゃない」
→子どものねらっているものは横取りしない

思考の読みあいや、邪魔をしあうことに頭を使うのが楽しいところなのですが、子どものねらいをあまりつぶし過ぎると、おもしろくないことになるかもしれません。逆に、意図的になり過ぎるとつまらないので、いっそのこと子どものは見ない方が良いかもしれません。

・「チョコレート・ワイン使用制限」
→おとなはボーナスアイテムの使用を制限する

チョコレートとワインという特殊アイテムがあります。これらを子どもは無制限だけど、おとなは最大2つまでとするのも良いと思います。ルールとして宣言してから始めると、プレーが嘘くさくなくて良いのではないでしょうか。

・「タッグ&交互」
→タッグを組んで交互にやる

考えようと思えばあれこれ考える要素があるので、タッグを組んで話し合いながら進めていくとゲーム感が変わります。うごかす番は交互にやるとバランスが良いですよ。子どもとやるときには、子どもの番のときには子どもの意見を尊重し、その手をどう自分の番で活かすかに頭を悩ますと、これまた違ったゲーム感を味わえますよ。

コメント

▼良作と言われているビッグポイント(Big Points;2008年)のリメイク作品です。ビッグポイントでは、5色の丸いチップを並べて、その上を5色のポーンが移動し、前かうしろのチップを取っていきます。黒いチップと白いチップは特殊チップ。黒チップを使えば2連続で動かすことができ、白チップは集めた数×集めた色の種類の得点になります。…そうです。バイツの基本ルールそのものです。

▼私は所有していませんが、近くの駿河屋にずっとあるんです。「6,800円出したらあなたのものですよ」とささやくのです。この飾りっ気なしの無骨さ、アブストラクトゲームっぽくていいなぁと心惹かれます。が、その真逆を行くバイツのコンポーネント(コンポーネントというのは、ボードゲームを構成する部品のこと)はそれはそれで良いのです。アリたちがせっせとはたらいて、食料を巣まではこぶイメージがうかびます。

▼そんなコンポーネントは、セッティングの時点でワクワクすることでしょう。これは考えどころが多そうだというような玄人のワクワク感ではなく、かわいい!おもしろそう!手にとりたい!というワクワク感です。そんなバイツは、ゲーム内容もおもしろい。すごろくのようなのに、自分のコマという概念がないのです。だれもがどのコマを動かしても良いことで、順番が回ってくるまでにプレイヤーの数だけ状況が変わっていきます。上級者だと、ほかのプレイヤーの動向をみながら作戦を練ることもできるでしょう。

▼バイツは、パッケージがただの赤白のチェック柄にBitesと文字があるだけ(かろうじて、Bの文字をアリがかじっています)なので、どんなゲームかさっぱりイメージが湧きません。これでは、たとえばAmazonで「ボードゲーム」で検索して出てきたとしてもクリックされる率は低いでしょう。英語版と、後発である日本語版は、表のパッケージはまったく一緒なので、販売元のSUNNYBIRDさんにはどうしようもなかったのだろうとか想像します。SUNNYBIRDさんは、こんなおもしろい海外ボードゲームがあるから日本中に届けよう、もっと良いものにしてやろうという熱意、作者へのリスペクトを感じるメーカーさんです。

▼バイツは、舞台装置と相互性と戦略性、この3つがそろった優良なボードゲームだと思います。このサイトの採点基準は、複雑な思考過程やジレンマを味わうのはまだ難しい低年齢の子どもと遊ぶことを前提としたものなので、78点となりました。このゲームの対象年齢は12歳からという設定にもあるように、子ども向けゲームではないんですね。それでも5歳の子どもの食いつきはかなり良く、遊びたいリクエストがよく来ます。アリたちはどんどん進むので、1ゲーム20分くらいで終わります。短時間で遊べて、プレー感があるという意味でもおすすめのゲームです。

出典:BoardGameGeek(BGG)

シンプルでいいなー。欲しくなっちゃう。

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